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作品を批評する
写真作品を制作する人が実践的に作品批評をする機会として始まった、東京オルタナ写真部のアート批評会。ちょっととんでもない充実ぶりで、毎回興奮して鼻血が出そうになっています。この批評会でのディスカッションの内容はいくつかのブログ記事で紹介しています。
「いいね」では伝えられない「好き」を伝える/個別性と普遍性について-3
アート批評ワークショップと読書会 先日のアート批評ワークショップでサロン画(アカデミック絵画)を取り上げた参加者の方が、SNSで感想を書いてくれました。転載の許可をいただいたので、紹介したいと思います。 美術に対する恐怖感から解放される 美術館に行って絵を見るのが恐かったわたしを、解放してくれた東京オルタナ写真部のアート批評ワークショップと読書会。 「絵を見るのが恐い」なんていうと、みんな「こわがることなんてないよ。好きだと思うものを見ればいいし。いいなぁとか自分が感じるように感じればいいん...
写真史って何だろうか:「写真の起源 英国 展」批評会
東京オルタナ写真部では「プリントスタディ」という批評会を開催しています。ある作品や展覧会を取り上げて、感想や批評を述べ合いディスカッションする批評のワークショップです。今回取り上げた展覧会は、「写真の起源 英国」(東京都写真美術館)です。 「写真の起源 英国」展についてこの展覧会は、19世紀のイギリスの写真を紹介する内容です。写真は1839年に発明されたとされていますが、これは発明の名乗りと特許申請をした人が出現した年です。まずフランスのダゲール。彼の「発明」がフランスの科学アカデミーで発表されると...
このワークショップにはぜひ多くの人にご参加いただければと思っています。ただ、進行の都合上、ディスカッションへの参加は「アート批評ワークショップ」に参加したことがある方に限らせてもらっています。しかし、様子を見てみたいという方のために聴講での参加を受け入れることにしました。
今回の展覧会:「ハマスホイとデンマーク絵画」@東京都美術館
今回の批評会で取り上げるのはハンマースホイ!
デンマークの画家ハンマースホイ(ハマスホイ)は、映像的な画面により写真家にも人気の高い画家です。東京オルタナ写真部のアート批評ワークショップでもこれまで何度か取り上げてきました。なかでも、ハンマースホイの絵画と映画『ブレードランナー』の関係の議論に発展した批評会は非常にエキサイティングな内容になりました。今回は作家の全体像を検討する批評会にしたいと思います。
ブレードランナー|ハンマースホイ|フェルメール:「人間らしさ」のイコノグラフィー
1982年:『ブレードランナー』 1982年6月、映画『ブレードランナー』公開。巨大スラムと化した大都市で、人間と見分けのつかないロボット「レプリカント」を人間が処刑する。それまで、荒唐無稽な宇宙の冒険や、科学がひらく明るく完璧な未来を夢見てきたSF映画が、暗く荒廃した世界を描き衝撃を与えた。この映画を構成しているのは「未来の乗り物」「未来の世界」などのSFにお決まりのモチーフだけではない。この映画のもっとも重要なテーマは、記憶、未来、思い出、家族、人生の時間など、人間を人間として成り立たせている基本的...
展展覧会詳細ページ:「ハマスホイとデンマーク絵画 」@東京都美術館
批評会開催概要
開催日時と場所
日時:2020年月2月15日(土)14:30~
場所:アトリエオルト(南青山)https://www.osawahi.com/map
参加方法
- 「アート批評ワークショップ」の全てのプログラムに参加希望の方は以下のページからお申し込みください。
アートを語るワークショップ「作品を見る/語る」2月
アート表現をめぐる新しい世界へ 東京オルタナ写真部のアートを語るワークショップ。作品制作するひとが実践的にアートについて考える機会として「作品を見ること、そしてそれについて語ること」のワークショップを始めることにしました。「作品の良し悪しは自分が見ればわかる」と私たちはどこかで信じています。しかしそれを説明しようとすると、非常に難しく感じることがあります。感覚は言葉ではないからでしょうか?このワークショップは、自分の想像力を自由にするためのワークショップです。言葉を適切に用いることで、考え...
- 過去に「アート批評ワークショップ」に参加された方はディスカッションに自由に参加できます。(参加費 1,000円:当日精算)
- 過去に「アナログ写真ワークショップ」に参加された方は聴講に自由に参加できます。(参加費 1,000円:当日精算)
- 「アナログ写真ワークショップ」に未参加の方で聴講に参加希望の方は次のメールアドレスまでご連絡ください。詳しいご案内をお送りします。
→ info@tokyoaltphoto.com
(参加費 3,000円)
- 進行:大藤健士
- 差し入れ歓迎です!
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「好き嫌い」だけが価値だろうか 「作品」や「表現」というものは言葉で表すことができない。だから結局は「好きか嫌いか」しか価値基準はない。写真表現のワークショップを開催していると、わりとよく聞く言葉です。確かにこれに反論することは難しいように見えます。しかし表現する上の基準は本当に「好きか嫌いか」しかないのでしょうか。もしそうだとすると、作品を制作することは自分の好き嫌いを人に押し付けるだけの無意味で迷惑な行為だということになります。それに、「芸術」は作品の価値を釣り上げるための詐欺行為でしか...
作品を批評してみよう:『岡上淑子 フォトコラージュ展』批評会
東京オルタナ写真部では「プリントスタディ」という批評会を開催しています。ある作品や展覧会を取り上げて、感想や批評を述べ合いディスカッションする批評のワークショップです。今回取り上げた展覧会は、「岡上淑子 フォトコラージュ 沈黙の奇蹟」展(東京都庭園美術館)です。 『岡上淑子 フォトコラージュ展』について雑誌の写真を切り抜き、コラージュ作品を制作した岡上淑子。その制作期間は1950年からわずか7年だけであり、近年再評価されるまで何十年も忘れられていました。この展覧会は、公立美術館による初の岡上作品...
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わたしが見ているのは、ほんとうにわたしが見ているものなのだろうかワークショップ「作品を見る/語る」では進行役のわたし(大藤健士)も作品批評を書きます。国立西洋美術館の常設展で、ド派手なルネッサンス絵画に囲まれてひっそり展示されていた、キリストと聖母マリアの絵。ぱっと見たところ中世っぽい感じの絵なのですが、異様ななまなましさを感じて立ち止まってしまいました。この絵からひしひしと感じる信じられないほどの悲痛さ。でもこれは570年前のヨーロッパで描かれた絵です。当時この絵を描いた人もこの絵を見た人も、...