パンクは死んだ。 "PUNK IS DEAD"
ロックンロールは死んだ。 "ROCK AND ROLL IS DEAD"
では、写真は死んだ、のか? "IS PHOTOGRAPHY DEAD?"
"IS PHOTOGRAPHY DEAD?"という、写真の黎明から現在までの写真の歴史を(ざっくり)まとめた美しいインフォグラフィックが公開されています。
図中の気になるトピックをいくつか挙げてみると、
写真の誕生 1826年
ニエプスが窓から外の風景を撮影した写真が写真の誕生とされています。ニエプスはアスファルトを利用して版画の原板を太陽光で焼き付ける方法を発明。それをカメラ(カメラ・オブスクラ)に入れたら、なんと自然の光景の撮影に成功!!これがニエプスのヘリオグラフィで、世界初の写真術です。ニエプスの研究はダゲールに受け継がれてダゲレオタイプの発明に繋がります。
最初のカラー写真 1861年
赤、緑、青の三原色の原理を使って撮影された最初の写真。この写真は紙のプリントではなく、色分けした3枚のスライドを同じスクリーンに投影してカラー画像を再現するスライド映写でした。色はどこから来るのか?この疑問を三原色の原理で説明し、カラー写真の基礎理論を作ったのは、スコットランドの物理学者、ジェームズ・クラーク・マクスウェル。ちなみに被写体はタータンチェックのリボン。
これまでに撮影された写真の枚数 3兆5千億枚
最初の写真が撮影されて186年でこの枚数。あと9年あまりでこの数は倍になる予測。
高速連続写真撮影 1878年
これが歴史的トピックである理由は、走っている馬を撮影できるほどシャッタースピードが速くなったこと。撮影感材の感度が上がったことと、レンズの改良によるものです。ちなみにニエプスの写真の露光時間は8時間から20時間。
コダック ロールフィルム使用カメラ発売 1889年
2011年に撮影された写真の枚数
デジタル写真3800億枚。アナログ写真40億枚。アナログ写真の撮影枚数は2000年代から急激に落ち込み、2011年には1960年代の水準に。
このインフォグラフィックを制作したのは、インスタグラムの写真に文字を入れるアプリOvergramのチームです。
「写真がアナログからデジタルになって、スマートフォンで撮影、加工、共有が簡単にできるようになり、誰もが大量にすてきな写真を作れるようになった。だから写真は死んでないよ!(Overgramをインストールしてね。)」
というメッセージなんですね。センスのいいマーケティングだと思います。
…しかしそれで万事つつがなく世は安泰ということでいいんでしょうか。
それほど迎合的ではない一部の人々の言い分はこうでしょう。
FILM PHOTOGRAPHY IS NOT DEAD.
アナログ写真は死んでいない。