厳選 おすすめ露出計:銀塩写真を始めたいひとへ

アナログ写真を撮る人は誰もが悩む露出の問題。フィルム写真では現像が終わるまで何が写ってるのかわからない。この露出の問題をきちんと解決するには少し解説が必要なのですが、ともあれ必要なのは露出計です。

どの露出計がいいのか質問されることも多いので、今回は東京オルタナ写真部のおすすめ露出計を紹介します。

 

フィルム写真の露出ってそんなに大事?

「露出計なんかいらない、目測でOK!」という人もいますし、
「適正露出が大事。」という人もいます。

それぞれの見識はあると思いますが、合理的に考えるなら、狙いに合わせた露出の計測は必要です。特に銀塩白黒写真の場合は、露出設計は暗室でのプリント技術よりもはるかに重要です。そのために信頼できる露出計が必要になります。

 

露出計の種類:入射光式と反射光式

露出計には入射光式と反射光式の2種類があります。

乳白色の丸い受光部がついているのが入射光式、レンズがついているのが反射光式です。どっちもいける露出計もあります。

入射光式露出計と反射光式露出計

 

私たちがよく使う、カメラに内蔵されている露出計は反射光式ですね。

それぞれ得意な用途があります。

  • 入射光式は入ってくる光を計るため、照明のバランスを作るのに向いています。映画撮影の現場で照明を決めていくのによく使われています。
  • 反射光式は撮影対象の明るさを直接計るため、写り方を正確に知るのに向いています。
    • ただし、これは非常に狭い範囲を計測できるスポットメーターの場合だけです。

画面を平均的に計るカメラの内蔵露出計や、簡易的な反射光式露出計は、計測する範囲が広すぎるため、正確な写り方を知ることはできません。

※Nikon F100やオリンパスOM-4など、一部のフィルムカメラでは内蔵露出計で正確なスポット測光ができます。

 

単体露出計は必要なの?

多くのカメラは露出計が内蔵されています。それでも単体の露出計は必要なんでしょうか?

いえ、必ずしも必要ではありません。カメラの露出計もじゅうぶん役に立ちます。単体露出計が必要になるのは次のような場合です。

  • カメラに露出計がついてない。
  • 狙い通りの画を作りたい。

カメラに露出計がない場合はともかくとして、問題は「狙い通りの画を撮りたい」場合です。白黒フィルムで撮影して狙い通りの画を作るには、画面内のエリアごとの明るさを正確に計測して露出を設計する必要があります。しかしカメラの内蔵露出計や入射光式露出計ではざっくりとしか計れません。そこで必要になるのは反射光式のスポットメーターです。

 

 

銀塩写真で狙い通りの画を!おすすめ露出計

 

GOSSEN Starlite 2:ゴッセン スターライト2

ゾーンシステム対応。シンプルで直感的な操作。フィルム撮影ならこれで完結。

Gossen Starlite2 ケンコーのサイト
Starlite2 Gossenのサイト

おすすめポイント

  • ゾーンシステム対応! ややこしい換算なしで直感的に計測できる。
  • ダイヤルと少ないボタンだけで完結するシンプルな操作感
  • 入射光式、反射光式のどちらでも使える。
  • スポット測光は測光範囲を1°と5°で切り替え可能
  • 定常光とフラッシュ光どちらも計測可能

 

残念なポイント

  • 日本の輸入代理店であるケンコーが、EU価格の2倍以上の定価を設定している。全く売る気なし!
  • そのため海外のオンラインショップなどで購入することになる。送料と関税がかかる。
  • 海外から購入した場合、アフターサービスのやりとりが煩雑になる。
  • スポット測光のファインダー内に計測値は表示されない。

 

フィルム写真のために新品の単体露出計を購入するなら、ほぼこれ一択ではと思われるほど使いやすい露出計。ゾーンシステムに対応している現代的な露出計はこのStarleite2だけ。残念なのは国内の価格ですが、それは代理店のケンコーの問題。ゴッセンのオンラインショップでは570.59 €(69,000円くらい)。アメリカのヨドバシカメラ、B&Hでは617.74ドル。ただし、送料と税金が別にかかります。並行輸入品と思われる商品がAmazonで販売されています。
 

GOSSEN Starlite 2
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セコニック L-758D|L858-D

多機能。オールインワン。

 

おすすめポイント

  • 反射光式、入射光式切り替え
  • スポット測光範囲 1°
  • スポット測光のファインダー内に計測値表示あり
  • L-758Dは直感的なダイヤル操作、L858-Dはタッチパネル
  • 露出プロファイルをカスタム設定できる。
  • 慣れればアナログ的な使い方もできる。
  • L858-Dはカラー表示。
  • 定常光とフラッシュ光どちらも計測可能

 

残念なポイント

  • 多機能すぎて使いづらい。設定の手順はかなり複雑。
  • L-858Dのタッチパネルは、ダイヤル式に比べて使いやすくなったのかちょっと微妙。
  • ゾーンシステムには対応していない。

 

ともかく多機能だが、インターフェースは洗練されているとは言い難く、設定の変更はかなりめんどうくさい。直感的な操作ができないので、初心者が使いこなすのは難しい。しかし、いちど自分の設定ができて、操作に慣れると、アナログメーターのような使い方もできる。

 

SEKONIC 露出計 デジタルマスター L-758D JH30
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セコニック 露出計 スピードマスター L-858D
セコニック (2017-01-28)
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ペンタックス デジタルスポットメーター

アナログ。シンプル。

おすすめポイント

  • 名前と裏腹にアナログな露出計。シンプルで非常に使いやすい。
  • LV(ライトバリュー)表示。ゾーンスケールを自作して貼り付ければ、ゾーンシステム対応に。
  • 非常に見やすいファインダー内表示。
  • スポット測光範囲 1°

 

残念なポイント

  • 製造から時間が経っているため、劣化や狂いを生じている個体が多い。
  • 校正機能がない。
  • 計測できるのは定常光のみ
  • 入射光は計測できない。
  • 最近、価格が高騰してきている。25,000~50,000円程度

 

フラッシュ光撮影をしないのなら、必要にして十分な機能。操作も快適で非常に優れた露出計だと言えます。ただ経年劣化もあるうえに、最近なぜか価格が高騰しています。ところで校正機能がない、と書きましたが、分解してハックした強者が登場。なんだ校正できるんじゃん!これで狂いは調整できます!

 
 

LUMU Light Meter

露出計アプリならこれ。

App Store: Lumu Light Meter

おすすめポイント

  • 反射光式スポットメーターとして使うなら無料。
  • 露出計アプリでは他と比較にならないほど信頼できる。
  • 非常に狭い範囲のスポット測光ができる。
  • 計測画像を保存すれば撮影記録を残せる。
  • 受光アタッチメントを購入すれば、入射光式露出計、カラーメーターとして使用できるようになり、フラッシュ光測定もできる。
  • アプリなので荷物を増やさずにすむ。
  • 露出計測していてもおおげさな感じがしない。

 

残念なポイント

  • 単体の露出計と比較すると信頼度は落ちる。
  • アナログメーターなし。ゾーンシステムに対応させるには暗算あるのみ。
  • iPhoneとiPadのみ。アンドロイド向けはなし。

ほとんどの露出計アプリは実用的ではなくおすすめできませんが、これは別格。正確なスポット測光ができます。露出計のないカメラでカジュアルに撮影したいときにどうぞ。カメラの内蔵露出計の補佐的な使い方をするのもあり。

LUMU公式サイト

 

LUMU POWER iPhone用ライトメーター・カラーメーター(lplm1s)
Lumulabs, Inc.
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スポット測光ができる小型のデジカメを露出計として使うこともできます。露出計はどれも一長一短あります。自分たちで本当に使いやすいオリジナル露出計を作ってみたいですね。

アナログ写真の露出についてはワークショップで詳しく解説しています。関心を持たれた方はぜひご参加ください。

 

アナログ写真ワークショップ 基礎クラス、随時開催しています!

 

開催予定のワークショップは「現在募集中のワークショップ」のページをごらんください。

現在募集中のワークショップ


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