作品を言葉で語ると何が起こるか

アート作品を見て何をどう言えばいいのかわからない人に、ぜひ参加していただきたいワークショップです。

東京オルタナ写真部のアート批評ワークショップは、作品を見て一緒に考え合う場です。しかしいきなり「自分が見た作品について話してください」とうながしても、とまどってしまう人が多いことがわかりました。そこでまず「作品を見ること、そしてそれについて語ること」の予備練習を実施し、それから作品について批評を行います。

「作品の良し悪しは自分が見ればわかる」と私たちはどこかで信じています。しかしそれを説明しようとすると、非常に難しく感じることがあります。感覚は言葉ではないからでしょうか?

このワークショップは、自分の想像力を自由にするためのワークショップです。言葉を適切に使うことで、言葉を自由に使えるようになります。そして表現の自由について、解釈の自由について、最初の一歩からいっしょに考えていきます。

アート表現をめぐる新しい世界へ

作品に触れる体験を言葉でとらえることで、まったく新しい世界が開けます。見ること、語ること、制作することを次のレベルへ引き上げるワークショップです。写真家にとっては、写真作品の見方を確実にし、制作のための基礎をボトムアップすることができます。

参加にあたって経験や知識は全く必要ありません。アートへの好奇心だけあれば、誰でも参加できます。

このワークショップについては以下の参加者の寄稿記事もご参考にしてください。

【寄稿記事】アート批評ワークショップ「作品を見る/語る」に参加して:ユディト...
ワークショップ「作品を見る/語る」に参加して アナログ写真に関わる技術を学ぼうと思い、私(Toshiko Y)は東京オルタナ写真部のワークショップに参加しました。その流れで、プリントスタディやロラン・バルトの読書会にも参加してみました。そして、軽い気持ちで出席したプリントスタディで、私は言葉を失いました。いや、失ったというより、出なかったという方が正確です。 作品を批評するということプリントスタディでは、ある作品や展覧会を取り上げ、参加者同士で感想や批評を述べ合い、ディスカッションを行います。私はその...

 

ワークショップ開催概要

  • 初回は作品を見て語ることについて、いっしょに最初から考えていきます。
  • 2回めは参加者のみなさんが準備した作品批評をもとにディスカッションを行います。
  • 国立西洋美術館に展示中の作品を1点選んで短い批評を行います。

開催概要

2024年月12月7日(土)、12月14日(土)全2回
各回13:00より、休憩を入れて4時間程度を予定。

  • 講師:大藤健士
  • 場所:千歳烏山駅(京王線)近辺会場
  • 参加費:9,000円(税込み)

ワークショップ参加方法

参加希望の方は以下の申し込みフォームよりお申し込みください。

申し込みフォームを送信後、折り返しこちらから詳細をご連絡いたします。もし2日以内にメールが届かない場合はお手数ですが下記メールアドレスまでご連絡ください。東京オルタナ写真部:info@tokyoaltphoto.com


参考記事

作品を言葉で語ることは人生を変えるのか / 美、恋愛、そして客観的現実
ロラン・バルト『明るい部屋』の場所ロラン・バルト『明るい部屋』。東京オルタナ写真部ではこの本の読書会を何度か開催してきた。読む度にさらに深く、さらに鮮烈に、そして見誤りようのない明晰さで立ち現れてくる。今月、この本に関して私たちの理解がたどり着いた地点を共有する夜話会を開催するのだが、その準備として関係する問題を整理しておこうと思う。というのも、この本から私たちが理解し得たことを準備なく話しても、正気だと信じてもらえないだろうからだ。私たちが出会ったロラン・バルトは(そしてプラトンも)、ちま...
アート批評ワークショップ「作品を見る/語る」より:見えるものを描くということ
わたしが見ているのは、ほんとうにわたしが見ているものなのだろうかワークショップ「作品を見る/語る」では進行役のわたし(大藤健士)も作品批評を書きます。国立西洋美術館の常設展で、ド派手なルネッサンス絵画に囲まれてひっそり展示されていた、キリストと聖母マリアの絵。ぱっと見たところ中世っぽい感じの絵なのですが、異様ななまなましさを感じて立ち止まってしまいました。この絵からひしひしと感じる信じられないほどの悲痛さ。でもこれは570年前のヨーロッパで描かれた絵です。当時この絵を描いた人もこの絵を見た人も、...