サイアノタイプ感光液の作り方/ Cyanotype Sensitizer Mixing

世界最古の写真技法のひとつサイアノタイプ。
サイアノタイプの感光液の新しい処方の調合方法を紹介。


サイアノタイプ・ワークショップのために感光液を調合したので、手順の解説をします。

イギリスの写真家Mike Ware新しいサイアノタイプ処方は、古典的なレシピを現代的なオルタナティブ写真制作のために改良したものです。感光液の安定性、コントラスト、塗りやすさなどが改善されています。

 
調合は簡単ですが、多少コツもあるので写真付きでプロセスを紹介します。
薬品には毒性があるため、必ず安全対策を行ってください。

 

 

■必要な物

 

・薬品

 

 

  • シュウ酸鉄アンモニウム 30g
  • フェリシアン化カリウム 10g
  • 重クロム酸アンモニウム(25%溶液) 0.5cc
  • Tween20 (20%溶液) 0.5cc
  • 蒸留水 100cc
・器具
  • 秤(0.1g精度)
  • 耐熱ビーカー
  • スポイトかシリンジ
  • 薬さじ
  • 乳鉢
  • 保存びん
  • アルコールランプ

 

 

■サイアノタイプ感光液 調合手順

 

 

・フェリシアン化カリウムを準備

 
 
フェリシアン化カリウム(赤血塩)10gを計測。
 
 
 
乳鉢で細かくすりつぶす。(この工程は省略可。溶けにくくなるので、溶かすときにがんばる。)
 

シュウ酸鉄アンモニウムの準備

 
 
 
シュウ酸鉄アンモニウム30gを計測。
 
 
蒸留水30ccを加えて、アルコールランプにかける。沸騰させないこと。
要は液温を高くして薬品を溶かすのが目的なので、湯煎でもOK。液温は50〜70℃が目安。
 
 
シュウ酸鉄アンモニウムを溶解させる。
 
 

 

・薬品を調合する(ここからの手順は強い光を避ける)

 

 
重クロム酸アンモニウム(25%溶液)はあらかじめ用意しておく。5cc加える。
※重クロム酸アンモニウムは特に毒性が強いため、取扱いは厳重注意。コントラストを改善するための添加物なので、省略してもいい。
 
 

 

 
 
フェリシアン化カリウムを加える。液温を保ったまま撹拌して溶かす。
 
 

 

 
フェリシアン化カリウムが溶けたら、薄暗いところに1時間ほど放置する。

・ろ過して不純物を取り除く。

 
 
1時間ほど安置すると、結晶が沈殿する。この結晶はサイアノタイプの画像を汚染するのでろ過して取り除く。
 

 

 
ろ過する。時間がかかるのでもし吸引ろ過があればおすすめ。
 

 

 
沈殿した結晶。
 

 

 

もう一度、ろ過する。 

・仕上げと保存

 
Tween20(界面活性剤)を0.5cc加える。塗りムラを防ぐために加えるものなので、省略可。
 
 

 

 
蒸留水を加えて100ccにする。これで完成。
遮光性の保存容器で保存。
 
調合して1週間程度は沈殿物を多く析出する。沈殿物は画像のハイライトを汚染するため、感光液をこまめにろ過する必要がある。だいたい1日置いたら、ろ過してから使用する。調合後、しばらくすると落ち着く。
 
感光液はゆっくりと変質するが、数年は使用可能。(感度や発色が変化する。)
 
 

 

 
 
安全のため、作業場所の拭き掃除はこまめに。
ゴーグル、防塵マスク、手袋、作業着は必ず着用しましょう。(自撮り下手な写真家ですがなにか。)
 

 

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