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 もしかすると、いまどき銀塩写真を始めたいひとがいないとも限らない。

万が一、そんな人がいた場合のためにモノクロフィルム現像ワークショップを始めたいと思います。

現在、当ブログでは銀塩写真情報をまとめています。
カメラ編に続き、いまはモノクロフィルム編の途中ですが、いやちょっと待てよ、と。

フィルム写真の良さを実際に伝えないと、わからないではないか、と。

特にモノクロ写真のかっこよさの秘密はフィルム現像にあるのだが、それを伝えなくてどうするのだ、と

★モノクロフィルム写真のかっこよさ

 

カラーフィルムが普及した時点で、モノクロ(白黒)フィルムはまだ必要なのか?という議論もあっただろうと思います。しかし、白黒フィルムはカラー時代を生き抜きました。

それは、カラーフィルムをモノクロにするより、最初からモノクロフィルムで撮影した方がだんぜんきれいだったからです。 その理由は、粒子で画像を作る銀塩モノクロフィルムの特徴にあります。

デジタル写真時代にも同じことが言える(と思う)のですが、このモノクロフィルムのかっこよさは、一般的にあまり理解されているとは思えません。それは、モノクロフィルムの美しさについて、これまで合理的に説明されることが少なかったからではないかと思います。

 
フィルム:Classic pan200 35mm
現像液:Windisch(改)
©Kenshi Daito

 

 モノクロフィルム現像ワークショップ 

"モノクロ銀塩写真のかっこよさの秘密"

このままだと、銀塩モノクロフィルムの美しさが完全に忘れられてしまうのは、それほど先のことではないでしょう。そこで、モノクロフィルム現像のワークショップを開催することにしました。

というのも、誰も教えてくれる人がいなくて、私がいちばん苦労したのがフィルム現像だったからです。

写真を始めてから長い間、リッチで迫力のある白黒写真を撮りたい!と、カメラにフィルムを詰めて撮ってみても、ぺたっとした面白みのない写真しかできませんでした。当時は、印画紙へのプリント技術が大事だと言われていましたし、自分もそう思っていました。

しかし長年やってみて分かったのは、プリント技術よりも、かっこいいモノクロ写真に必要なのは、まずフィルム現像について知ることでした。いやー、ここまで長かった!

私の畏友である、ある写真家は「印画紙へのプリント技術は、失敗ネガの救済技術に過ぎない」とまで断言しています。その言葉の通り、美しい銀塩写真のトーンは、フィルム現像でほとんど決定します。

いまなら「フィルム現像はデジカメでいうところの画像エンジンですと言えばわかりやすいですね。撮像素子に入って来た信号から「画」を生み出すのが画像エンジンです。フィルム現像はこの画像エンジンに相当します。そりゃ大切なわけです。

しかもデジカメの画像エンジンは、調整がほとんどできませんが、フィルム現像は、自分が欲しい画に合わせて調整することが可能です。とはいえ、かっこいいフィルム現像の方法を教えてくれる人はほとんどいませんでした。フィルム人口が激減しているのにこのままではいかんなーと思い、いまだからこそ、ワークショップを開こうと考えた次第です。

このワークショップで行うフィルム現像は、メーカー推奨のふつうの方法ではなく、静止現像を発展させた少し特殊な方法になる予定ですフィルム現像エフェクトによって、どのようにトーンの調整ができるかを解説し、実際にやってみます。

そう、フィルム現像エフェクトですよ、エフェクト。
ギターだとエフェクター!ぎゅわーん!

ちなみに、このページに掲載した画像は、現像済のモノクロネガフィルムをスキャンしたものです。フィルムから画像をデジタル化するのであっても、銀塩モノクロフィルムの美しさを表現することは可能だと考えています。

ワークショップ講師は私、大藤健士です。

 
フィルム:fomapan100 120サイズ
現像液:rodinal(改)
©Kenshi Daito

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