ロラン・バルト『明るい部屋』 読書会&レクチャー
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感動的な内容となった『明るい部屋』読書会&レクチャー、再び開催します!
東京オルタナ写真部のロラン・バルト読書会では『明るい部屋』から始まり、バルトの著作をさかのぼるように読んできました。そしてバルトの後年の作品群を読み終え、再び遺作である『明るい部屋』に戻ります。
『明るい部屋』は写真論であるより前に、私の生が私自身のものであること、その取り替えのきかなさについて書かれた本です。そしてなにより、これは胸に迫る切ない美しさ満ちた本です。
この読書会は、ロラン・バルトの真摯な試みをていねいに追いながら、それを深く確実に理解できる内容になります。読書会を通じて、私たちは自分自身でこの本を体験し発見していきます。
この読書会が、写真で表現をする人の思想の入り口になれば幸いです。ぜひご参加お待ちしています!
11月9日(土)、11月16日(土)、11月30日(土)、12月7日(土)、12月14(土)
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参加希望の方は以下の申し込みフォームよりお申し込みください。
読んでいくテキストは基本的に日本語訳の『明るい部屋』(ロラン・バルト 花輪光訳 みすず書房)ですが、準備できる方はフランス語の原著か英語訳を並行して読むことをおすすめします。
「写真とは何か」という問いに対しては、これまで様々な人が色々なことを発言してきました。しかし問題の本質に向けて確実に近づこうとする試みはそれほど多くなかったように思います。
ロラン・バルトは『明るい部屋』で、哲学の方法論「現象学」を用いてこの問題に踏み出します。ロラン・バルトの歩みは断崖の縁を歩くように確実です。そしてこの本を読むことで、彼が立ち止まった地点に私たちもたどり着くことができます。
思わせぶりな言葉遣いで書かれたわかりにくい読み物という印象を持った人もいるかもしれません。しかし言葉をよく吟味し、さらに哲学の方法を知ることで、ロラン・バルトが歩いた道筋が浮かび上がってきます。この本は、写真家にとって深く切実な問題にまっすぐ向かって書かれています。その道のりを辿り、そこからの景色を見てみることは、写真で表現する人に深い励ましを与えるものになるはずです。
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唯一の存在を扱うありえない科学:ロラン・バルトを読む理由私たちは、なぜロラン・バルトの読書会をするのか。 「生産性」という言葉 最近、「生産性」という言葉が深いショックを持って受け止められています。きっかけは、ある政治家の「同性カップルは『生産性』がないので、社会資本を彼らに割く必要はない」という主旨の発言でした。ある人の人生を「生産性」という言葉を基準にして評価できるという認識。この認識の犯罪的な傲慢さとおぞましさについては、いくら批判しても足りないほどです。ともあれ、私は写真家なので写真の話をします。写真の言葉についてです。 「いい写真とはな...
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ロラン・バルト『明るい部屋』日本語訳の問題点追記:私たちの指摘により、48ページ11~12行目の誤訳は2018年以降の版では改訂されました。東京オルタナ写真部ではロラン・バルトの『明るい部屋』の読書会を開催しています。『明るい部屋』は写真家に非常に人気のある「写真論」ですが、これほど誰もが知っているのに、何が書かれているのかほとんど誰も理解していない本というのも珍しいと思います。こんなことになっているのは、読者側の問題もいろいろとあるのですが、そもそも日本語の翻訳テキストの問題も小さくないと思われます。過去5回の読書会では英語訳とフランス語オリジ...
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『明るい部屋』読書会を終えて『明るい部屋』読書会:最後のディスカッション先週末は『明るい部屋』読書会の最終回でした。この本を読み終えて最後のディスカッションを行いました。本当にどう言えばいいのかわからなくてこんな言葉しか見つからないのですが、感動に包まれるような最終回になりました。愛と悲しみと世界の関係について、不可能なほど誠実に考えようとした本。それがこの『明るい部屋』です。読書会でレジュメを読み上げながら、私自身、感情が抑えられず何度も胸が詰まりそうになったことがありました。このようなことを言うと必ず「え、そんな本...