Olympus H.Zuiko Auto-S 1:1.2 42mm
レンズの貼り合わせ面(バルサム)を剥がすには、レンズを冷凍してから熱湯に入れるといい、失敗しない…でもやっぱりレンズ割れたけどな!
バルサム切れで曇りが出たレンズを修理しようとして失敗した話。
カメラ史上唯一無二のハーフサイズ一眼レフカメラPen-F。
そのレンズで最も明るいのがH.Zuiko Auto-S 1:1.2 42mm。
以前、海外オークションで手に入れたのだが、バルサム切れ(レンズを貼りあわせている接着剤の劣化)を起こしていて、曇ってぽやぽやにしか写らない。
Pen-Fで撮影。H.Zuiko Auto-S 1:1.2 42mm カラーネガフィルムを自家現像 |
まあフィルムで撮るなら、これはこれでいい感じなのだけど、今回は映像撮影に使えるようにしたい。マイクロフォーサーズのカメラにはポートレートにちょうどいい画角のレンズになるはず。F1.2で明るくボケ味もあるしね。しかしそのためには、やはりこのバルサム切れは修理したい。デジタル素子にはレンズのボケはかっこよく写らない。
売り上げランキング: 2,492
売り上げランキング: 3,158
売り上げランキング: 281,450
ありがとう!見事にきれいにバルサムは剥がれたよ!だけどレンズ割れたけどな!!
もちろん、もとの記事は特定のレンズのパーツについて書かれたものなので、どのレンズでも成功するとは書いていない。まあそうだよね。割れるよね。レンズに急激な温度変化を与えると割れるよ、やっぱり。
バルサム切れを起こしている接着面は接着力も弱くなってるから、これなら水からゆっくり加熱していくだけで剥がれたように思う。もし同じレンズで修理する人がいたら、急激な温度差は避けるようにね。水から茹でるだけで外れる可能性大。
実はレンズの貼りあわせ面はかしめてあるリングの外側にある。だから、うまくやればリングから取り出さずにバルサム面を剥がすこともできるかもしれない。その場合はリングをつけたまま、レンズをゆっくり加熱することになるかな。
いずれにしてもレンズ周囲の反射防止塗料は削っておいたほうがいいだろう。特に貼りあわせ面の境界ね。
そうそう、それからこのバルサムはアルコール系のクリーナーで簡単にきれいに拭き取れる。もしレンズを加熱したくなければ、エタノールに漬け込んで置けば剥がれるかもしれない。その場合も塗料は削って貼りあわせ境界を露出させておいたほうがいいだろう。
いずれにしても、凍らせてから熱湯に入れるのだけはやめたほうがいいからね!
*
まあそれはともかく、決して安くないこのレンズ。どうすんのよ。割れちゃったよ。
仕方ないので、その辺にあったジャンクレンズを探して、割れたレンズの替わりに適当に入れてみることにする。
写るがな。
加熱で失敗さえしなければ、このレンズのバルサム切れ修理は簡単。
劣化したバルサムをアルコール系クリーナーできれいに拭き取ったあと再接着する。
再接着には紫外線硬化接着剤を使うといい。紫外線を当てないかぎり硬化しないのでゆっくり作業できる。下に紹介した接着剤は失敗してもシンナーで溶かすことができる。
剥がした反射防止塗料の再塗布はプラモデル用のラッカー(つや消し黒)などで。
売り上げランキング: 1,700
売り上げランキング: 21,822
ジャパンホビーツール
売り上げランキング: 30,012