オルタナ的おすすめ最新デジカメ OLYMPUS PEN。
PENのレンズシステム、マイクロフォーサーズは、
歴史上のほぼ全ての交換式レンズを使うことができる。(→)
でも、マイクロフォーサーズを採用しているのはPENだけじゃない。
それなのに、なぜだいとうはPENに肩入れするのか?
もしかしてCMに出ている宮崎あおいさんが好きなのか?
*
いや、そんな理由だけでオススメだなんてことは…ぜんぜんあります。
ところでPENシリーズの最新作PEN E-P3は「第3世代」なんだそうです。
• PEN E-P1 第1世代 (2009年発売)
• PEN E-P2 第2世代
• PEN EP-3 第3世代
ってことなんでしょうか。
納得いきません。
全然、なっとくできません。 ヽ(`Д´)ノ
むしろ
• PEN E-P1 初号機 (2009年発売)
• PEN E-P2 弐号機
• PEN EP-3 3号機
と呼ぶべき。
…綾波どうしたー!! ヽ(°▽、°)ノ
では、だいとうのB級カメラコレクションに登場してもらいましょう。
はい、どん。
OLYMPUS PEN 零号機 PEN F 1963年発売!!
世界初にして唯一のハーフサイズ一眼レフシステム!
ポロプリズムファインダー!
ロータリーシャッター搭載!
ストロボ全速同調!
カメラ史上に唯一無二のにんにくラーメンチャーシュー抜き!
この胸熱エピソード満載のカメラについて語ると、それだけで本が数冊できてしまいます。
『時を超えるカメラ』
ミラーレス・デジタル一眼カメラ PENシリーズは、この名機PEN Fの後継だったのです。
実に、50年ぶりの再登場です。
「私が死んでもかわりはいるもの」
かわりなんて、いなかったんだよ!
帰ってきてくれてありがとう!!OLYMPUS PEN! 。・゜・(ノД`)・゜・。
PEN Fの時代を象徴するエピソードをひとつ。
PEN Fが発売された翌年の1964年、日本はアジア地域で初めてのオリンピック、東京オリンピックを開催しました。
言うまでもないことですが、東京オリンピックは、戦後の焼け跡から復興した日本の国家的プロジェクトになりました。
そして東京オリンピックは映画でも記録されたのです。
名匠市川崑監督のもとに、名キャメラマン宮川一夫をはじめとする日本映画界の精鋭スタッフ500人以上が結集しました。
この映画、ご覧になった方はいらっしゃるでしょうか?
格調高く、すばらしい迫力の、ほんとうに堂々とした映画です。どれだけの人の熱い思いがこのオリンピックに向けられていたのかが、画面のはしばしから伝わってきます。
なかでもだいとうが大好きなのは、陸上トラック競技(短距離走)をスローモーションで撮影したシーンです。コンマ数秒の数センチメートルの闘いを、スローモーションで超望遠レンズで追っています。
ピントを外しません!数百メートルは離れた場所から撮影しているはずです。いったい、どうやってフォーカスを送ったんだ!!
(映画カメラは撮影助手が目測でピントを合わせます。つまり人力オートフォーカス!)
このシーンを見るたび、レンズのフォーカスを送った無名の撮影助手の真剣勝負に、鳥肌が立ちます。
そのシーンでも使われた超望遠レンズがこの映画のためだけに開発されるなど、巨額の予算と入念な準備が事前に積み重ねられました。
(この超望遠レンズは現在、京橋のFilm Centerで展示されています。)
記録映画の撮影は撮り直しができないため、本番の撮影前に入念なロケハンとカメラリハーサルが行われました。
そして、それに使われたのが、OLYMPUS PEN Fだったんです。
PEN Fは独自の技術により、内部の小型化に成功しました。それにより、一眼レフカメラでは唯一、映画カメラのレンズを使うことができたのです。
また、PEN Fのハーフサイズというフィルムサイズは映画カメラと同じフォーマットです。ですから、実際の映画フレームに写る状態を撮影して確認するのに、PEN Fは理想的なカメラでした。
そうしてマウントを改造して映画カメラのレンズをつけたPEN Fが、この世紀の祭典を記録する映画の準備に使われたのでした。
■映画「東京オリンピック」オープニング
日本の復興の歴史的記録を陰で支えたのが、このカメラだったのですね。
*
「変わらないこと。変わること。」
いちばん新しいPEN、E-P3のこのコピーは、「マイクロフォーサーズ規格のカメラならどれでもいい」…とは言えないだいとうの気持ちをぴったり言い当てています。
日本のカメラ技術の結晶だったPENブランドを復活させたOLYMPUSの心意気に、だいとうは一票投じたいと思います。
「変わらないこと。変わること。」
これはまた、写真に関わるときのだいとうの基本姿勢とも共通しているように思います。
技術がどれだけ進歩しても、世の中がどれだけ変化しても、写真を写すシンプルな驚きや喜びは変わらない。
そう考えて、写真に関わっていきたいと思っています。
次回は…「PENと一緒に旅に出よう」です!
PENと一緒にアフリカ旅行!(うそです。たぶん違います。)