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写真とアートをめぐる東京オルタナ写真部読書会

ここまで、写真論、美術批評、表現の自由に関する本、ギリシャ神話(ホメロス)を読んで来ましたが、今回からはついにギリシャ哲学です。

 

『明るい部屋』の隠されたドア

東京オルタナ写真部の読書会はロラン・バルトの『明るい部屋』から始まりました。『明るい部屋』は写真界隈で言及されることが多い、人気のある写真論です。手に取ったことのある人もいるかと思います。しかしこの本はそれほど手軽に理解できる内容でもありません。読めばわかるように書かれてはいるのですが、実際に理解できている人は非常に少ないか、ほとんどいないようにさえ思われます。

私たちの読書会はアマチュアの小さなグループなので、この誤読のスケールにやや圧倒されてしまっています。なにかするべきなのでしょうが、どこから手を付ければいいものか。もしかすると、いつか蛮勇を奮って『明るい部屋』に関する論文や解説を自力で展開することになるのかもしれません。しかしいまはひとまず、自分たちの読書を進めて行きたいと考えています。

『明るい部屋』には別の本や思想の世界につながる「バックドア」がたくさんあるのですが、その中でももっとも重要だと考えられるドアがあります。今回からは、そのドアの先につながるプラトンの著作を読んでいきます。まず『パイドロス』。そして『饗宴』を予定しています。東京オルタナ写真部読書会、とうとうギリシャ哲学に突入です。

プラトン『パイドロス』パピルス断片 (2世紀)

 

真実そのものの把握なしには真実らしく語ることさえ本来的に不可能であることを立証し、「哲学」の立場から鋭く当時の弁論術を批判したのがこの対話篇である。
近年の研究を踏まえた気鋭の新訳。

開催日程

2024年3月上旬より開催予定
毎週土曜日 18:30から。読み終えるまで開催します。

  • 開催方式
    • 対面+オンライン、両方での開催になります。使用するビデオ会議サービスはGoogle Meetを予定しています。
    • ディスカッションや連絡などにDiscordを利用する予定です。お申込み後に読書会のサーバーをお知らせします。
  • 参加費:会場費カンパとして月に1,000円程度。
  • 進行:大藤健士

参加方法

参加希望の方は以下の申し込みフォームよりお申し込みください。

 申し込みフォームを送信後、折り返し詳細をご連絡いたします。もし2日以内にメールが届かない場合はお手数ですが下記メールアドレスまでご連絡ください。
東京オルタナ写真部:info@tokyoaltphoto.com

 

ギリシャ哲学、なにそれ食えんの?

ギリシャ神話やギリシャ哲学が写真に関係あるのか?と思っていました。しかし読み始めてみると、むしろ逆にギリシャ神話やギリシャ哲学が関係しない分野ってあるのか?と思えてきました。

ギリシャ神話、ギリシャ哲学なにそれ食えんの?問題については、これまでの読書会のページでも少しふれています。

次はホメロスの『オデュッセイア』を読みます。写真とアートをめぐる東京オルタナ写真部読書会。ここまで、写真論、美術批評、表現の自由に関する本を読んで来ました。ホメロス『イリアス』から始まったギリシャ神話シリーズ。次に読む本は"The Song of Achilles"です。ギリシャ古典の二次創作BL(ボーイズラブ)最前線! 写真グループがギリシャ神話を読む理由写真グループの読書会なら写真論とかアートの本を読めばいいじゃん。そのとおり。読んできました。しかし写真やアートや表現の自由に関する議論を読むといつも行...
写真とアートをめぐる東京オルタナ写真部読書会。ここまで、写真・美術批評や表現の自由に関する本を読んで来ましたが、ついに今回!ギリシャ神話を読みます!現代文明の源流であるギリシャ文化、そのギリシャ最古の古典作品、ホメロスの『イリアス』と『オデュッセイア』を読みます。 ぜんぶギリシャ神話から始まっているアートとは…と話をする以上、知らないわけにいかないギリシャ神話。その理由は、ギリシャ神話が芸術作品のモチーフになってきたからというのもあるのですが、そもそも私たちが生きている現代文明の源流が古代ギリ...

読書会へのご参加について

「本やメディアで話題になる作品が評価されるべき作品だ」
あるいは
「作品の評価は自分の好き嫌いの感覚で決めていい」

このどちらの見方も、一般的にアートを評価する方法だとふつうに考えられています。しかしこのどちらも結局は場当たり的な言葉しか生みません。そして場当たり的な気持ち良い言葉を多くの人が使い始めると、ていねいに切実に見て考えようとする態度は抑圧されていきます。

場当たり的な言葉に覆い尽くされてしまうと、私たちはほんとうに自分にとって大切なものについて考える言葉を持てなくなってしまいます。東京オルタナ写真部のアート批評ワークショップと読書会は、切実なものを考えるための言葉をつかみ直すための試みとして始まりました。これは、多数を頼みにした安全な場所から発せられる言葉に抗いながら、自分の言葉を見つけていく挑戦とも言えます。

私たちの読書会批評会はどのような人にも開かれています。ただ参加にあたっては、意味のある議論へのリスペクトをお願いしています。と言っても、難しいことではありません。言葉でなんとでも言うのではなく、意味のあることを話し合い、いっしょに考えていきましょうというお誘いです、もし参加にあたってご質問などがありましたら、お気軽にお知らせください。

info@tokyoaltphoto.com : 東京オルタナ写真部メール

私たちの読書会と批評会については、こちらのブログ記事もご参照ください。

アート批評ワークショップと読書会 先日のアート批評ワークショップでサロン画(アカデミック絵画)を取り上げた参加者の方が、SNSで感想を書いてくれました。転載の許可をいただいたので、紹介したいと思います。  美術に対する恐怖感から解放される  美術館に行って絵を見るのが恐かったわたしを、解放してくれた東京オルタナ写真部のアート批評ワークショップと読書会。 「絵を見るのが恐い」なんていうと、みんな「こわがることなんてないよ。好きだと思うものを見ればいいし。いいなぁとか自分が感じるように感じればいいん...