「私」と「表現」の迷宮へ2

 

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他のどんな写真論とも全く似ていない明るい部屋。この本を読み解くためのロラン・バルト読書会、次回は『ロラン・バルトによるロラン・バルト』を取り上げます。

この本は、ロラン・バルトが様々な関心のもとに「自分自身」を対象に論じたものです。バルトの私小説ともいわれる『明るい部屋』の原型を見ることができます。そしてバルトの最も深い関心である「私が私であるとは何か」というテーマも、ここに明確に現れています。

ロラン・バルト、彼の母と弟 1931年


私たちは、写真作品などを制作することを「私が表現する」ことだと考えます。しかしそれは本当にそれほど単純なことなのでしょうか。

」とは何か、その「私」を表すとは何か、「表現する」とは何か。これらを立ち止まって考えてみることなしに「私が表現する」は実現できるでしょうか?

この問題について、バルトがどのように考えたかを知ることは、私たちアマチュア写真家にとって大きな意味があることだと思われます。

ディスカッションテーマ:私/表現


この本でバルトの関心は多岐にわたるため、テーマを定めたディスカッション形式にします。テーマは、私たちアマチュア写真家も共有できる「」と「表現すること」です。初回は本の内容について。読んでいてよくわからなかった箇所などを確認しあいます。2回目以降は自由なディスカッションで進めていきます。いちおう2回完結の予定ですが、終わらなければ期間延長の可能性もあります。ここまでの読書会に未参加の方も歓迎いたします。

私、表現すること、恋愛、手に負えない物、狂気、そして写真へ。
『明るい部屋』とロラン・バルトの思索をより深く本質的に読み解くための読書会です。ご参加お待ちしています!



開催概要

2019年2月9日(土)、16日(土)、23日(土):全3回

  • 18:30時開始
  • 90~120分の予定です。
  • 場所:アトリエオルト(南青山)
  • 参加費:1,000円(差し入れ歓迎です!)
  • 進行:大藤健士
  • オブザーバー参加:橋本順一先生(慶応大学名誉教授、フランス文学)
  • これまでの読書会に未参加の方も参加できます。
  • 途中参加もOKです。

参加方法


参加希望の方はメールでお申し込みください。
東京オルタナ写真部:info@tokyoaltphoto.com

使用するテキスト


日本語訳はロラン・バルトによるロラン・バルト』(石川美子訳 みすず書房 2018年) を読んでいきます。

もちろん原著である"Roland Barthes, par Roland Barthes "での参加も大歓迎です!英語訳など他言語の翻訳でも大丈夫です。

 

『明るい部屋』の読書会を終えて

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『明るい部屋』読書会:最後のディスカッション先週末は『明るい部屋』読書会の最終回でした。この本を読み終えて最後のディスカッションを行いました。本当にどう言えばいいのかわからなくてこんな言葉しか見つからないのですが、感動に包まれるような最終回になりました。愛と悲しみと世界の関係について、不可能なほど誠実に考えようとした本。それがこの『明るい部屋』です。読書会でレジュメを読み上げながら、私自身、感情が抑えられず何度も胸が詰まりそうになったことがありました。このようなことを言うと必ず「え、そんな本...


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