情報を更新しました。Windowsマシンで使用する場合は、この記事と合わせて下記の記事を参照してください。

そのフィルムスキャナー、まだ使えます! リモートワークで自宅で過ごす時間が増えて、趣味との付き合い方を見直す方もいるのではないかと思います。私はなぜか自家培養酵母(サワードウ)でパンを焼きはじめてしまいました。面白いけれど難しいです。現像テストを繰り返すフィルム現像に似ていますね。市販の現像液に満足できなくて自分で現像液を設計し始めるのと、酵母を自家培養してパンを焼くのが、同じくらいの沼ハマり具合かもしれません。 サワードウで作ったライ麦パン いやパンの話はどうでもよくて、フィルムスキャナー...

 


 

フィルムスキャナー Nikon SUPER COOLSCAN 9000 ED

 

100万円以上のフィルムスキャナーにも引けを取らない性能を誇るNikon Super CoolScan 9000ED。フィルム写真家にとっては信頼できる機材です。しかしNikonがフィルム写真関連事業からほぼ撤退したため、純正ソフトウェアはもう最新のパソコンでは動作しません。しかも本体からパソコンへの接続インターフェースがIEEE1394(ファイヤーワイヤー)のみという鬼仕様。USBすらついていません。

さすがにこの状態では9000EDの使用をあきらめる人も多いと思います。でも実は意外と簡単に9000EDを確実に使い続けることはできます。他に情報が見当たらなかったので、ここに書いておこうと思います。9000EDユーザの方は参考にしてください。

 

純正ソフト Nikon Scan4はあきらめよう

 

Nikon Scan 4 https://www.ephotozine.com/article/nikon-super-coolscan-9000-ed-film-scanner-review-4525

 

9000EDに付属している純正のソフトウェアNikon Scan4。アップデートされていないので、2008年頃以前のOSでしか動きません。しかも元からバグが多い!それでも最初はこれを使い続けようと、古いMac Miniをわざわざ購入したりしました。しかし古いパソコンを新しいモニタに表示させるのは、それだけで一苦労です。かといって別のパソコンから画面共有などでリモート操作するのも動作が遅くストレスです。ですからこの純正ドライバを使い続けるのはあきらめます。いやむしろ、Scan4をあきらめたら本当に楽になりました!結論:スタンドアローンでの使用はストレスが大きく、使い続けるのは厳しい。

 

スキャナーソフトウェア:VueScan

 

VeuScan

 

最初は純正ソフトウェアが使えないことに悩みましたが、代わりにとても良いソフトウェアがありました。VueScan非常に高性能で使い勝手も良いスキャナー用ソフトウェアです。アップデートも頻繁に行われていて、もちろん最新のOSにも対応しています。またフィルムスキャナ以外にも多くのスキャナでも使用することができます。対応スキャナはこちらで確認できますが、ほぼ全てのスキャナに対応しているのではないでしょうか。日本語化されているのも嬉しい点です。ダウンロードしてインストールすれば簡単に使用できます。ソフトウェアを起動したら「ソース」の項目でスキャナを選択します。9000EDは「LS-9000」です。

VueScanは無料試用期間はあるものの、完全に無料ではありません。フィルムスキャナ対応で使用するためには約90ドルがかかります。費用についてはこちら

 

Software and drivers for film scanners, document scanners and flatbed scanners, including HP, Canon, Epson, Nikon and Brother scanner drivers.

 

VueScanと同様に9000EDで使用できるスキャナーソフトウェアにSilverFastがあります。SilverFastについては以下のページを参照してください。

 

 

接続インターフェース

 

IEEE1394。なんじゃそりゃですよ。それしかないんですよ。信じられません。しかもこの規格はアップルが先導して普及させようとしていたのに、アップルはいまや「ふぁいあわいあ?なにそれ?」という感じです。下図によると2014年ごろにIEEE1394(ファイヤーワイヤー)は終了しています。アップル的に。

 

アップルが切り捨ててきたI/O規格一覧 https://www.theverge.com/2016/6/29/12054410/apple-tech-death-chart-headphone-jack-ports-usb-c

 

しかし愚痴を言ってもしかたないので、何とか工夫しなければ。

 

インターフェースボード増設(Windows機のみ

 

9000ED本体から出ているケーブルはIEEE 1394(6ピン)のオスです。(本体はメス)これがUSBに変換できれば話は簡単なのですが、なぜかできません。できない理由があるのか、IEEE 1394が見捨てられてるだけなのか、ともかくできない。だけどもし使用しているパソコンがWindows機ならIEEE 1394のインターフェースボードを増設することができます。

 

玄人志向 インターフェースボード IEEE1394a PCI-Express x1 IEEE1394-PCIE
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ただし、このインターフェースボードも公式にはWindows8までしか動作保証していません。もっと持続可能性のある方法を探しているなら、Windows機の場合も次の方法をおすすめします。

 

※情報更新しました。Windows10で使用できるインターフェースボードが発売されています。詳しくは次の記事を参照してください。

そのフィルムスキャナー、まだ使えます! リモートワークで自宅で過ごす時間が増えて、趣味との付き合い方を見直す方もいるのではないかと思います。私はなぜか自家培養酵母(サワードウ)でパンを焼きはじめてしまいました。面白いけれど難しいです。現像テストを繰り返すフィルム現像に似ていますね。市販の現像液に満足できなくて自分で現像液を設計し始めるのと、酵母を自家培養してパンを焼くのが、同じくらいの沼ハマり具合かもしれません。 サワードウで作ったライ麦パン いやパンの話はどうでもよくて、フィルムスキャナー...

 

変換アダプタ大会(Mac、Windows)

 

使っているパソコンがMacだった場合。市販の増設ボードがない!そこで変換アダプタを連結していきます。角刈り兄貴!押忍!押忍!

 

 

数珠つなぎです。

  1. まずIEEE1394の6ピンを4ピンに変換します。
  2. IEEE1394の4ピンをThunderbolt 2に変換。
  3. そしてThunderbolt 2をThunderbolt 3、すなわちUSB-Cに変換!ゴール!押忍!

この方法の場合、IEEE1394 4ピン→Thunderbolt 2、Thunderbolt 2→Thunderbolt 3の変換アダプタはアップルの純正をおすすめします。高いのでつい安いものに手が伸びそうですが、動作が確実なのはアップル純正品です。

 

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道具は生きているうちは使ってあげるべきだと思います。Nikonやアップルの放置プレイにめげずに使い続けてあげてください。
ここで紹介した情報はあくまで参考にしていただき、実際の使用は自己責任でお願いいたします。
9000EDを最新の環境で使用することに関して、また上記以外で情報がありましたら、お知らせいただけると嬉しく思います。
 
追記

 

Windowsの場合、64bit OSにデバイスを認識させる作業が必要のようです。詳しくは次のページを参照してください。