オルタナ的おすすめ最新デジカメ。それは、OLYMPUS PENシリーズ。
OLYMPUS PENがイケてるのは、まずはレンズのラインナップ。
でも実は…それだけじゃないんです。
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OLYMPUS PENが採用しているレンズ規格、マイクロフォーサーズ。
レンズのラインナップが充実していることを前回お話しましたが、じつはPENで使えるレンズはまだ他にもあります。
…というよりですね、
1930年以降に作られた小型カメラ用のレンズは、ほぼ全て使うことができるんです! ヽ(*´∀`)ノ
…古くさいレンズを最新機材で使うのは、ただの趣味だとお思いですか?
いえいえ、とんでもない!
原節子、キャロル・ロンバート、グレタ・ガルボ、マレーネ・ディートリッヒ…誰もがご存知の名女優たちの妖艶な美しさ。彼女たちが美しかったのは言うまでもありませんが、彼女たちを撮影したレンズの写りがまた美しかったんです!(その話はまた別の機会に。)
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前回お話したように、マイクロフォーサーズは、ミラーレス一眼デジカメ専用のレンズ規格です。
つまり、「昔ながらのごちゃごちゃした光学機構を取っ払って、カメラを小さくしました。だからレンズは専用レンズ使ってね。 ( ´ ▽ ` )ノ 」
ということなんです。
ですがしかし、この「カメラを小さくした」ことにより、逆に昔のレンズを使えるようになったんです。
上は一眼レフカメラ、下はミラーレスカメラ。ミラーがなくなって小さくなっています。
従来の一眼レフカメラは、レンズとfilmの間に可動式のミラーが入っています。シャッターを閉じているときはファインダーに光を送り、シャッターを切る瞬間に跳ね上がってfilm(orセンサー)を露光する、という仕組みです。
ミラーレス一眼は、この仕組みをやめて、液晶で構図やピントのチェックをするようにしました。
1930年にカメラメーカーのライカが交換式レンズを初めて発売したときは、まだ一眼レフのややこしい仕掛けはなかったので、カメラは小さく、レンズからfilm面までの距離も短かったんです。でもこの短い距離(フランジバック)のレンズは、ミラーがじゃまになるので一眼レフでは使えませんでした。
しかし時代はめぐり、ミラーレス・デジタル一眼が登場すると、
ミラーがないので、なんと昔のレンズが使えるじゃないですか! Σ (゜Д゜;)
しかも昔は考えられなかったことに、液晶モニターで
実際のピントやフレームを確認しながら撮影できる! \(`・ω・´)
なんとすばらしい! ヽ(*´∀`)ノ
従来の一眼レフ用レンズももちろん使えます。小は大を兼ねるんですねー。
というようなわけで、喜び勇んだカメラ好きとメーカーが、昔のレンズをマイクロフォーサーズ規格で使えるようにアダプターを作りました。
その数100種以上!(現在入手可能なもの)
※マイクロフォーサーズ用・マウントアダプター
どんだけ愛されてるんですか、マイクロフォーサーズ!!
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そのようなわけで、歴史上のほぼ全ての小型カメラ用レンズを使うことができるマイクロフォーサーズ規格。そしてOLYMPUS PEN。
クラシックレンズには、とてもキャラの立ったレンズがたくさんあります。
現代レンズはどんな状況でもシャープにきれいに写しますが、昔のレンズには、1m~2mあたりがたまらなく雰囲気よく写る、などというのがふつうにあります。それは数値の上の性能は良くてもキャラクターに乏しい現代レンズにはぜったい真似のできない芸当です。
また、マイクロフォーサーズはセンサーサイズが小さくなったことにより、映画カメラ用レンズも使うことができるようになりました。
だいとうのオススメは、フランスのレンズメーカー、アンジェニューの映画用レンズです。
先日、京橋の映画館で、成瀬巳喜男監督の代表作「浮雲」(1955年公開)を観ましたが、それはそれは、とても美しい映像でした。主演女優・高橋秀子を写すレンズの少し恥じらうような柔らかさ!戦後の闇市のシーンに漂うおフランスの香り!あれはまちがいなくアンジェニューのレンズです。(たぶん…)
市販されているアダプターを使えば、マイクロフォーサーズ/OLYMPUS PENで、この往年の名画レンズを使うことだってできます。
※シネレンズをデジタルカメラで
もしPENを手に入れたら、昔おじいちゃんが使っていたレンズがなかったか、物置を探してみてください。どんなレンズでも、必ず使うことができます。
レンズの森へようこそ!
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さてところで、マイクロフォーサーズ規格を採用しているカメラは、OLYMPUS PENだけではありません。PanasonicのLUMIX Gシリーズもマイクロフォーサーズ規格を採用しています。
PENとLUMIX Gに性能面での決定的な違いはありません。ですから、マイクロフォーサーズ規格を気に入ったら、PENとLUMIX Gのどちらを選んでもいいと思います。
にもかかわらず、だいとうがPENに肩入れするのは、小さなPENの面影にニッポンのモノ作り魂を見てしまうからだと思います。
そのお話はまた次回に!