新たな意味の方へ
「この世にあるとも思えぬ一民族」
他のどんな写真論とも全く似ていない『明るい部屋』。この本を読み解くためのロラン・バルト読書会、次回は『L'EMPIRE DES SIGNES(日本語訳:表徴の帝国/記号の国)』を取り上げます。
ロラン・バルトは言語批評から始まり、やがて小説的・空想的なものへの憧れを強く抱くようになりますが、その転換がこの本から始まったのではないかと思われます。
この本はロラン・バルトの「日本論」です。ただし一般的な文化批評として読むと非常に奇妙な本です。『明るい部屋』が写真論ではないのと同じ程度にこの本は現実の日本とは関係ありません。
遺作である『明るい部屋』へ至るロラン・バルトの歩みを探るために、私たちは彼の著作をさかのぼるように読んできましたが、この読書会が最終回になります。『明るい部屋』に見られるロマン的なものの源泉をこの本に見ることができるのではないかと考えています。
また時期は未定ですが、読書会参加者の写真作品によるグループ展を開催する予定です。
レジュメ/ディスカッション/撮影会/すき焼き
読書会の進め方と概要ですが、事前に準備するレジュメを元にディスカッションを交えながら読み進んでいきます。読み終えたあとに都内散歩(撮影会)を行い、打ち上げをしたいと思います。てんぷらは後片付けの問題があるので、すき焼きを予定しています。
「中心のない食物」
《すき焼き》は、とだえることのないテキストのように、中心をもたないものとなる。
開催概要
2019年5月25日(土)、6月1日(土)、8日(土)、15日(土)、22日(土)+撮影散歩&打ち上げ (予定)
参加方法
過去に読書会に参加された方は当日お越しください。これまで読書会に参加されたことのない方は、メールで参加希望の旨をお知らせください。
東京オルタナ写真部:info@tokyoaltphoto.com
使用するテキスト
翻訳で読まれる場合は次のいずれでも大丈夫です。
日本語訳は『表徴の帝国』(宗左近訳 みすず書房 1996年)、あるいは『記号の国』(石川美子訳 みすず書房 2004年) 。英語訳は"THE EMPIRE OF SIGNES"などがあります。
もちろん原著 "L'EMPIRE DES SIGNES" での参加も大歓迎です!
『明るい部屋』の読書会を終えて
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